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与能本 泰介; 安濃田 良成
IAEA-TECDOC-1149, p.233 - 246, 2000/05
原研では、受動安全系に関する研究をROSA/LSTF装置を用いた進めている。これまで、おもに、蒸気発生器(SG)二次側自動減圧系(SADS)と重力注入系(GDIS)を組み合わせて使用する安全系の特性を検討している。この安全系では、SG二次側を除熱源とし自動循環冷却することにより一次系を減圧し、GDISにより長期炉心冠水を維持する。実験結果は、SADSのみで一次系圧力をGDIS作動圧力0.2MPaまで減圧でき、その後、安定した長期冷却が達成できることを示した。この間SG伝熱管群において非一様流動が見られたが、この効果はSG伝熱面積を実効的に減少させるものであるため、これを考慮しないRELAP5解析では、減圧速度を過大評価するとともに安定な低圧自然循環を再現できなかった。そこで、非一様効果の原因を検討し、自然循環挙動予測のための簡易計算手法を提案するとともに、その有効性を確認した。
与能本 泰介
NUREG/CP-0166, 3, p.31 - 52, 1998/00
原研では、受動安全系に関する研究をROSA/LSTF装置を用いて進めている。これまで、おもに、蒸気発生器(SG)二次側を除熱源とし自然循環冷却することにより一次系を減圧し、重力注入系(GDIS)により低圧での炉心冠水を維持する安全系の特性を検討している。実験により、この安全系の有効性を実証するとともに、SG伝熱管群の非一様流動によるSG伝熱面積の実効的な減少等、現行炉のLOCA条件では見られない重要な現象を明らかにした。さらに、不凝縮ガスの流入による減圧阻害の可能性がないので、SG二次側冷却のような冷却型減圧系との組合せ使用に適した減圧沸騰型安全注入系(FDIS)を提案し、実験と解析により、FDISが現行炉の蓄圧注入系と同等な機能を持つ安全注入系になり得ることを示した。
大貫 晃
第1回オーガナイズド混相流フォーラム講演論文集, p.73 - 82, 1997/00
21世紀に予想される発展途上国での電力需要の急上昇及び各国での労働力不足に対処するため、国内外で受動的安全設備を取り入れた次世代軽水炉の設計研究が進められている。この研究を進める上で重要な課題の一つに熱流動解析の精度向上がある。本報では、原研原子力コード委員会原子炉熱流動解析コード高度化専門部会での調査結果をもとに受動的安全設備を有する次世代軽水炉の熱流動解析の現状と課題をまとめた。大きな課題として、不凝縮性ガスのトレース及び信頼性の高い多次元解析ツールの開発が指摘された。
与能本 泰介; 久木田 豊; 安濃田 良成; 浅香 英明
Nuclear Technology, 109, p.338 - 345, 1995/03
被引用回数:10 パーセンタイル:69.24(Nuclear Science & Technology)受動安全注入系の事故時熱水力挙動を調べるために、PWR模擬装置LSTFを用いて、二つの小破断LOCA実験を行った。実験では、タンクと配管で構成される受動注入系と二段階の自動減圧系(ADS)を使用し、ADSの作動ロジックを実験パラメータとした。両実験結果ともに、破断直後からタンクと一次系の間で自然循環が生じ、その後、タンク内水位が連続的に低下した。水位低下速度は、ADS作動ロジックの違いからより急激な減圧が生じた実験において、2倍以上大きくなった。これは、減圧速度が大きい場合、より多量の蒸気がタンク内で発生し、これが水位を押し下げたことによっている。この結果は受動安全注入系の注入速度を決めるうえで、ADS作動ロジックが極めて重要である事を示している。両実験で測定されたタンク内の水温分布は以前に著者らにより開発された受動安全注入タンクモデルにより良く予測された。
浅香 英明; 与能本 泰介; 久木田 豊
Journal of Nuclear Science and Technology, 31(12), p.1265 - 1274, 1994/12
被引用回数:3 パーセンタイル:35.79(Nuclear Science & Technology)ROSA-IV計画LSTF装置を用いて、加圧水型原子炉の小破断冷却材喪失事故(LOCA)における重力注入式非常用炉心冷却系(ECCS)の作動を模擬した実験を行った。注入系は、1次系と同一圧力に加圧された低温水を満たしたタンクと、1次系との接続配管(タンク底部と圧力容器ダウンカマを接続する注入ラインと、コールドレグとタンク頂部を接続する圧力平衡ライン)により構成される。タンクからの注入は、タンク内の低温水の静水頭と、圧力平衡ライン内の高温水の静水頭との差によって生じ、圧力平衡ライン内の流れが二相流になった後は、注入流量が振動的となった。著者らが改良を加えたRELAP5/MOD2コードを用いた解析により本実験の全体挙動は概ね良好に再現された。この解析によれば、注入流量の変動の原因は圧力平衡ライン内の保有水量の変動にある。
与能本 泰介; 斎藤 誠之*; 黒田 猛*; 安濃田 良成; 久木田 豊; 大木 友三郎; 伊藤 秀雄; 大崎 秀機; 大和田 孝雄; 錦沢 友俊; et al.
JAERI-M 94-069, 145 Pages, 1994/03
本報は、1992年9月17日にROSA-IV LSTF装置を用いた行った重力駆動安全注入実験のデータをまとめたものである。この実験は加圧水型原子炉(PWR)小破断冷却材喪失事故時における重力駆動安全注入系の熱水力挙動を検討するために行なわれたものである。実験で使用した注入系は炉容器の上部に置かれたタンクと一次系に対する注入及び均圧のための配管系で構成されており、初期状態では加圧器と同圧の常温水をタンク内に保有している。実験では破断の開始と同時に注水及び均圧配管の弁を開放した。この直後にタンクとこれらの配管において自然循環が生じ、コールドレグからの高温水の流入によりタンク内に温度成層が形成された。この温度成層のため、タンク水位が低下する時、安全注入に悪影響を与える蒸気と常温水の直接接触による凝縮減圧は発生しなかった。
与能本 泰介; 久木田 豊; 安濃田 良成; 浅香 英明
Proc. of ARS 94 Int. Topical Meeting on Advansed Reactors safety, 1, p.216 - 223, 1994/00
受動安全注入系の事故時熱水力挙動を調べるために、PWR模擬装置LSTFを用いて、二つの小破断LOCA実験を行なった。実験では、タンクと配管で構成される受動注入系と二段階の自動減圧系(ADS)を使用し、ADSの作動ロジックを実験パラメータとした。両実験結果ともに、破断直後からタンクと一次系の間で自然循環が生じ、その後、タンク内水位が連続的に低下した。水位低下速度は、ADS作動ロジツクの違いからより急激な減圧が生じた実験において、2倍以上大きくなった。これは、減圧速度が大きい場合、より多量の蒸気がタンク内で発生し、これが水位を押し上げたことによっている。この結果は受動安全注入系の注入速度を決めるうえで、ADS作動ロジックが極めて重要であることを示している。両実験で測定されたタンク内の水温分布は以前に著者らにより開発された受動安全タンクモデルにより良く予測された。
与能本 泰介; 久木田 豊; 安濃田 良成
ANS Proc. on the 1993 National Heat Transfer Conf., p.393 - 400, 1993/00
小破断冷却材喪失事故時の加圧水型原子炉における重力注入型受動安全注入系の熱水力挙動を検討するために、ROSA-V/LSTF装置を用いて実験を行った。実験結果は安全注入タンク内に水位が生じる前にタンクと一次系の間で自然循環が生じ、初期状態で常温水が満たされていたタンク上部に高温水が蓄積する事を示した。これによりタンク内に水位が生成された後、水面付近に過熱水領域が生成された。過熱水領域の存在のためタンク内の低温水は凝縮減圧による影響を受けず連続的に一次系に注入された。タンク内の水温分布は一次元のラグラジアン座標を用いた簡単な解析により自然循環時を除いて良く再現する事ができた。
与能本 泰介; 久木田 豊
Proc. on the ASME Winter Annual Meeting, 8 Pages, 1993/00
事故条件下での受動安全注入系の熱水力挙動を検討するためにPWR模擬装置ROSA-V/LSTF装置を用いて実験を行なった。その結果、破断直後に一次系と受動安全注入タンクの間で自然循環が生じ、タンクの上部に高温水が蓄積し、このため、タンク内に定格運転時に存在した低温水と蒸気は直接接触すること無く、タンクからダウンカマに安定に冷却水が注入されることが明らかになった。RELAP5/MOD3コードによる解析結果は数値拡散の影響を強く受け、メッシュ数の増加とともにより良く実験と一致したが、タンクを90メッシュで模擬した場合においても、数値拡散の影響を完全に取り除くことはできなかった。これに対して、以前に著者らにより開発された解析モデルはRELAP5と比べてより少ない計算メッシュで流体温度を良く再現した。